禁則(line-breaking rules)は日本語(和文)における行の折り返しのルールです。特定の文字が行頭に配置されることを禁止するルールを行頭禁則、行末に配置されることを禁止するルールを行末禁則といいます。また、特定の連続する文字間での折り返しを禁止するルールを分割禁止といいます。
どの文字を禁則の対象とするかは方針によりますが、以下にその一例を示します。
- 行頭禁則:終わり括弧類、句読点、感嘆符・疑問符、中点類(・:;)など
- 行末禁則:始め括弧類
- 分割禁止:連続するダッシュ・リーダー、連続するアラビア数字、省略記号とその前後のアラビア数字など
CSSで禁則をコントロールするプロパティとしてline-break
があります。loose
・normal
・strict
といったキーワードで禁則の程度を指定します。初期値はauto
で、ブラウザーの判断に委ねます。
なお、word-break
プロパティにbreak-all
を指定すると、環境によって禁則が無効になることがあります。終わり括弧類や句読点が行頭に配置されたり、始め括弧類が行末に配置されたりなど、不自然な体裁になってしまうため、この指定は避けるべきです。