「996」とは、朝 9 時から夜 9 時まで、週 6 日間働く勤務体制である。 それにより、週に最低 6×12=72 時間働かなければならない。
中国の標準的な労働時間: 『中華人民共和国労働法』により、法定労働時間は 1 日 8 時間、週平均 40 時間に制限され、最大残業時間は 1 日 3 時間、及び月平均 36 時間に制限される。 また、残業代は時給の 150% 以上を払う必要がある。 一週間の最大労働時間を参考にし、労働時間が週 48 時間の場合、平均月給日数は 21.75 日である。
『中華人民共和国労働法』(以下 「労働法」 と称する)第四章第三十六条:
国家は労働者の毎日の労働時間が 8 時間を超えず、毎週の平均労働時間が 44 時間を超えない労働時間制度を実行する。
「労働法」第四章第三十九条:
企業は生産の特殊性に因り本法第 36 条、第 38 条の規定を実行することができない時は、労働行政部門の承認を総て、その他の労働時間と休暇方法を実行することができる。
「労働法」第四章第四十一条:
雇用側の組織は生産経営の必要により、労働組合及び労働者との協議を経た後に労働時間を延長することができるが、原則として毎日が一時間を超えてはならない。特殊な原因に因り労働時間の延長が必要な時は、労働者の身体健康を保障するとの条件の下で延長する労働時間は毎日が三時間を超えてはならないが、但し、毎月が 36 時間を超えてはならない。
「労働法」第四章第四十三条:
雇用側の組織は本法の規定に違反して労働者の労働時間を延長してはならない。
「労働法」第四章第四十四条:
下記の状況の一つがあれば、雇用側の組織は下記の規準に従って労働者の正常な労働時間の賃金より高い賃金報酬を支払うべきである (1) 労働者に労働時間の延長を手配した時は、賃金の 100 分の 150 より低くない賃金報酬を支払う (2) 休息日に労働者に業務を手配しまた代休を処置できない時は、賃金の 100 分の 200 より低くない賃金報酬を支払う (3) 法定休暇日に労働者に業務を手配した時は、賃金の 100 分の 300 より低くない賃金報酬を支払う
「労働法」第十二章第九十条:
雇用側の組織が本法の規定に違反し、労働者の労働時間を延長した時は、労働行政部門が警告を与え、改正を命じて、併せて過料に処することができる。
「労働法」第十二章第九十一条:
雇用側の組織に下記の労働者の合法的権益を侵害する状況が一つでもあれば、労働行政部門が労働者の賃金報酬、経済的補償の支払を命じ併せて賠償金の支払を命じることができる
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(2) 労働者に労働時間延長の賃金報酬の支払を拒み行わない時
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2016 年 9 月上旬から、「中国の就活・情報大手企業である『58同城』が従業員全員に対して『996』勤務体制を実施し、休日出勤の賃金も払わない」という報道が相次いで出てきた。 同社の回答により、「996 動員」はピーク時の取引量に対処するため、毎年 9 月と 10 月に行なっており、強制ではない制度とも述べた。
2019 年 1 月に杭州のEC会社「有賛」は年次総会で、来年度に 996 勤務体制を導入することを発表した。 最高経営責任者(CEO)白鴉より、「数年後から振り返れば、これ(996)は間違えなくいい制度であったと言えるでしょう!」と述べた。
2019 年 3 月中旬から、京東商城(JD)は部門別に 996 または 995 勤務体制を実施し始めた。 JDの広報部門が脉脉(maimai、中国のビジネスSNS)で「全身全霊で仕事に尽す。」と述べた。
現状では、996 勤務体制だと時給の 2.275 倍以上でないと損をする。
996.ICUとは?仕事は996なら、病気はICUへ。
参考:
労働者の命は何よりも大切である。